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浜田到を語る会(暁の会)について
二〇二一年、かごしま近代文学館の企画展「孤高の詩人(うたびと) 浜田到」で浜田到と出会いました。企画展で初めて触れた作品の数々は、硝子のように繊細で静かな透明感を湛えており、心が震えるという言葉を実感したような気がいたしました。展示されていた直筆の手紙やメモからも、作品同様の人物像が窺われ、ますます浜田到への興味が湧いてきました。この稀なる歌人が霧島市をルーツとしていると知り、早速地元の短歌仲間と共に「浜田到を語る会」を立ち上げ、試行錯誤しながら今日に至っております。
まだ戦後の混乱が残る一九五一年、編集者中井英夫に見出され、前衛短歌の一翼を担う存在として塚本邦雄・寺山修司らと共に注目された浜田の作品は、当時から多くの人の心を惹きつけ、現在の歌壇にも影響を与え続けています。
私たちはこれまで「大きな功績を残しながら地元ではあまり知られていない浜田到の作品の素晴らしさを広く伝えたい」との思いで活動を続けてまいりました。年に四回の例会では、地域文化や文学についての講演、作品鑑賞などをしております。また、霧島市国分シビックセンターロビーで浜田到のパネル展を開催、「浜田到の世界」という小冊子の発行、ゆかりのある方々によるトークセッションや浜田到研究者の公園などを行ってきました。この度は浜田到顕彰の短歌大会を開催させていただくこととなりました。
皆様に浜田到を紹介させていただく機会を持つことができ誠に嬉しく存じます。この短歌大会を通して、霧島市ゆかりの誇るべき歌人の存在に少しでも関心を持っていただければ幸いです。
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